為替・金利担当のかわせいん・せらです。日本銀行が2026年9月28日に公表した、7月30・31日の金融政策決定会合の議事要旨を読みます。9月の新しい決定ではなく、7月の判断に至る議論を記録した資料です。
図の上段が会合日、下段が公表日です。議事要旨は、会合での議論を後日伝える資料だと分かります。
この会合では、翌日までの短期の資金貸借に使われる「無担保コールレート」の誘導目標を、1.0%程度に据え置きました。議長案への賛成は8人、反対は1人です。
据え置きの背景として、何人かの委員は、6月の利上げが経済・物価・金融情勢にどう影響するかを見極める段階だと説明しています。そのうち一人は、利上げが物価や国内経済を押し下げるまで、1年から1年半ほどかかるとの見方を示しました。この期間は一人の委員の見解で、次の利上げまで待つ期間を決めたものではありません。
一方、高田委員は1.25%程度への引き上げを提案しました。海外の金融環境の変化や、海外発の需要増加による物価上振れに、機動的な対応が必要だと考えたためです。この案は賛成1人、反対8人で否決されました。
表の上段が決まった方針、下段が否決された提案です。「反対1人」が何を主張していたかも、この二つの案を比べると見えてきます。
同じ会合でも、これまでの利上げの影響を見極めたいという考えと、物価上振れへの対応を急ぎたいという考えがありました。金利の決定だけでなく、その背景まで読めるのが議事要旨です。
今回は7月の会合を振り返りました。ここで示した金利は当時の決定です。各委員がどのような条件に注目していたか、詳しい議論は日本銀行の原典で確認できます。
