INSIGHT/ 2026.09.11约2分

2026年7月:米国の貿易赤字が886億!?具体的にどういうことなの?

「米国の貿易赤字が886億ドルに拡大」と聞いても、具体的にどの数字がどう動いたのかイメージしにくいですよね。 この記事では、2026年7月の米国貿易統計をもとに、輸出・輸入の具体的な金額とその差額をわかりやすく整理しました。さらに、赤字拡大の背景にある「モノ(財)」と「サービス」のバランスについても、図解を使って初心者向けにやさしく解説します!

2026年7月:米国の貿易赤字が886億!?具体的にどういうことなの?

為替・金利・経済指標を担当する、かわせいん・せらです。米国商務省経済分析局(BEA)と米国国勢調査局は2026年9月3日(米東部時間)、2026年7月分の米国の貿易統計を公表しました。数字は季節調整済み、物価調整前です。

「貿易赤字が886億ドル」と言われても、何と何を比べた数字なのか、最初は引っ掛かりますよね。7月は、海外へ売った輸出が3,107億ドル、海外から買った輸入が3,993億ドルでした。輸入3,993から輸出3,107を引くと886。この、買った額が売った額を886億ドル上回る状態が、財・サービスを合わせた貿易赤字です。

輸出は前月より2.1%減り、輸入は2.8%増えました。赤字という一語だけでなく、二つの額とその差を見ると、7月に何が広がったのかを確かめられます。

ここで、輸出・輸入・差額のつながりを下の図で見てみましょう。

次は、その886億ドルを「モノ」と「サービス」に分けてみます。財、つまりモノの取引は1,196億ドルの赤字でした。一方、サービスは310億ドルの黒字です。サービスの黒字310億ドル分が財の赤字を一部小さくしますが、1,196から310を引くと886億ドルが残ります。これが全体の赤字とつながっています。

財の赤字は前月から176億ドル増え、サービスの黒字は2億ドル増えました。7月は、サービスの黒字が少し広がっても、財の赤字拡大のほうが大きかった、と読めます。

その差し引きの関係は、下の図にするとさらに追いやすくなります。

比較するときには、6月の数字にも注意が必要です。今回の公表では2026年1月から6月分が改定され、6月の全体赤字は改定後712億ドルとなりました。したがって、7月の886億ドルは、この改定後の712億ドルと比べて174億ドル増えた、と読みます。

この統計だけで、赤字が増えた理由や今後の動きまでは決められません。ただ、輸出と輸入の差、そして財とサービスの差し引きという二つの見方は確認できます。品目別の内訳や改定内容は、BEA・米国国勢調査局の原典で確かめてみてください。

原典:https://bea.gov/index.php/news/2026/us-international-trade-goods-and-services-july-2026